2021/01/20
12年前の丑年の春にベルは梅香荘警察犬家庭犬学校より井上動物病院にやってきました。元気な可愛い子犬でした。
今年また2021年丑年の正月がやってきまして、1月15日に心臓病が悪化して亡くなりました。
愛犬ジャーマンシェパードのベルに先立たれ、しばし泣き暮らしました。ベルには感謝しかありません。
少しづつ落ち着いて、ベルと私の事・子供達も悲しがっている事・しっかり仕事をしなければ・・・などを考える事が出来るようになりました。
ただ、さみしがり屋のベルが今でも後ろを付いてきている気がしてなりません。付いてきているのだと思います。
犬の飼主になって一番素敵なことは、嬉しいと時も悲しい時もトイレに入るときも一人にさせないで一緒に居てくれることです。
今一番辛いことは妙に静かな事と・トイレのドアの前で待っているベルが居ないこと。
何よりも辛いのは最後の時をひとりぼっちで逝ったベルの寂しさを想像している日々です。
私の喪失感なんてベルが頑張ったこととは比べようがありません。ベルの心は山より気高く、愛は海よりも深いです。
彼女は最後に必死で登れるはずの無い私のベットの上に頑張って這い上がってそこで事切れておりました。
ベットの所に居れば間に合って治してくれると考えたのでしょうか。せめて私の事を感じながら旅立つことを選んだのでしょうか。
私はあえてペットロスを克服しません。もう少しこの思いに浸ります。
まして悲しみを乗り越えると言う考え方は、ベルに失礼な気がします。
大事なソウルメイトと考えておりますベルを一生背負って生きていきます。今までもこれからも一心同体です。
そしてベルに胸を張って頑張っているよと言えるような獣医療を目標に励んでいきたいと思います。
診療中にふと涙ぐんだり、言葉が詰まることがあるかもしれません。 少し行動が遅いかもしれませんが、どうかお許し下さい。
悲しみ・動揺・自分に対する怒り・嗜眠・嗚咽・・・全てを正面から受け入れれば、時がそれを少しずつ整理してくれるのではと思います。
私と違いベルは立派でした。私が彼女に思っている深さに比べられないくらい私達を愛してくれました。
私はベルが供血犬・夜間パトロール犬・愛玩犬の職務を全うし12年間(正確には3日足りません)生き抜いたことを誇りに思います。
もう少しベルを自慢させて下さい。ベルはお手というと、手を差し伸べて長時間に及ぶ輸血用の採血を我慢しました。
ベルは犬たちを助け、飼主を喜ばせ、私を成長させ、家族の運動不足の改善をプレゼントしてくれました。
最後まで読んでいただき有り難うございます。
ベルがこの世に生きた証を残したくて、その思いを書き連ねましたことお許し下さい。
追伸)
1月21日夜、初七日供養をしめやかに行いました。沢山のお花を頂戴しベルも喜んでいることと思います。
有り難うございました。