2020/05/24
フィラリアに感染している動物に今年は例年より多く遭遇しております。
飼主様の高齢化や昨今の経済状況で十分なフィラリア予防薬の投与が続けられず、感染したものと思われます。
でもご安心下さい。血液検査の結果陽性でも、今は比較的安全な治療法が確立しております。
フィラリアの体内にはボルバキアと言う細菌が共生しておりますが、この菌(リケッチア)を駆除するとフィラリアも駆除出来ることを利用した治療です。
テトラサイクリン系の抗生物質を投与してフィラリアを弱らせた上でイバメクチン系のフィラリア予防薬を低容量から少しずつ処方していきます。
まだ標準的治療法としては教科書レベルの記載はされておりませんが、大学病院ではかなりの症例に適応され良い結果が現れております。
昨年予防が出来なかった方も怖がらずに血液検査を受けて治療をしていきましょう。
フィラリアはきっと治ります。ともに戦っていきましょう。